Dreaming Is Living

LA在住の音楽ライターが夢実現のヒントを綴ります

スクリレックス

先週末、ラスベガスに行ってきました。出張も最近の夢でした。大感謝です。

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 8日の深夜、スクリレックスがDJをやるSURRENDERというゴージャスなクラブに行ってきました。遠くからしか撮れませんでしたが、その時の写真です。午前2時から3時半位までプレイしてくれて、むちゃくちゃ盛り上がってました。


 そんなわけで今回の記事は、スクリレックスです。
 2013年のフジロック・フェスティバルでのステージが話題にもなりましたが、スクリレックスは、世界トップクラスのDJとして、ここ数年大活躍しています。


 スクリレックスことソニー・ムーアは、高校時代にフロム・ファースト・トゥ・ラストというスクリーモ・バンドに加入してメジャー・デビューし、このバンドのシンガーとして人気になりました。その後2007年にバンドを辞めてソロ活動を行った後、DJスクリレックスに転身。2010年末に最初のEPをリリースしてからはうなぎ上りに人気が上昇し、2012年のグラミー賞で3部門での受賞を獲得、翌2013年も再び3部門で受賞という快挙を成し遂げています。

 2014年の2月、初のアルバム『リセス』の発表前に、彼の住むロサンゼルスのダウンタウンの一角にある撮影スタジオで取材をしたのですが、スクリレックスは彼が成功した理由について、こう語ってくれました。

 

「一つは、僕が本当にシーンからのサポートを受けたおかげだと思う。デッドマウスから、Scream and Banger、 Diplo、ペンデュラム、ナイト・パーティ、Tiestoまで、皆が僕についてツイートしてくれて、応援してくれたんだよ。多くのアーティスト達が、そうやって認知されるようになってると思う。いい音楽を作っていれば、DJ達がプレイしたがる。だから、政治は存在しないんだ。それで、一度もエレクトロ・ミュージックを聴いたことがなかった人たちも新しいものを聴くことに興奮してくれたりする。だから、その強力なコミュニティのおかげと、それから僕はすごくハードワーカーなんだ。いい音楽を作って、いいライヴショウをやって、自分を伸ばし続けて行きたいから。だから、そのコンビネーションじゃないかな」

 

 真っ先に有名なDJやバンドに応援されたことを成功の理由に挙げたスクリレックスは、謙虚な人だなと思いました。彼がEDM界でサポートされたのは、それだけ彼の音楽が良かったからに他ならないのですから。でもスクリレックスは、改めて大事なことを教えてくれました。

 夢を叶える人達の多くは、応援される人

 その分かりやすい例が、スターですよね。もちろんスターには尊敬されたり、慕われたりするだけの圧倒的な何かが備わっていますが、どれだけ優れた才能を持っていたって、応援してくれるファンがいなかったら、仕事にはなりません。ファンがあってこその、スターです。本当に商業的に大きな成功を手にしている人達は、そのことをきちんと自覚しています。ビッグになればなるほどファンにお礼を言うことを忘れないし、恩返しとして自分の恩恵を他の人達に回すためにチャリティをしたりするのです。それを忘れてしまった人は、大抵の場合、いつしか応援されなくなってしまいます。でもそれは、スターに限った話ではないのです。一般人の私たちにとっては、家族や、周りにいる友人や仕事仲間が応援をしてくれる人達です。

 夢を叶える時に、周りの人達の何らかの応援があったら、その度に夢が叶うのは彼らのおかげであることを意識するようにこころがけるといいのではないかと思います。
 

 でも、スクリレックスは自分のおかげであることも、意識しているんですよね。ちゃんと「僕はハードワーカーなんだ」と自分のことを分析しています。謙虚な人だから、「僕のハードワークのおかげだよ」なんて言い方はしませんが、自分のハードワークを指摘することで、無意識かもしれないけれど、彼はそんな自分にも感謝していると思うのです。
 

 取材でのスクリレックスはとても穏やかで優しい印象を与える人でしたが、DJをやる時はハードで尖っています。卓に飛び乗ってガンガン皆を煽ったりして、すごくロックンロールを感じるパフォーマンスをしてくれるところが好きです。ロックスター的なオーラを持った人です。でも、もう大分前からロックスターなんて存在しなくなってて、ここ10年以上ずっと、DJがかつてのロックスターになってるんだけどね。
 

 スクリレックスは昨年、彼をサポートしたDJとして名前を挙げていたDiploと組んでジャックU(正式にはこのUがスマイルマークになっていて、カワイイ)というユニットを始めました。すでに大晦日のNYマディソン・スクエア・ガーデンのカウントダウン・イベントでトリを務めるほどの大人気で、初のEP『Skrillex and Diplo present Jack Ü』はビルボード誌のダンスチャートで一位を獲得(日本盤は6月にリリース)、収録曲のジャスティン・ビーバーをフィーチャーした「Where Are Ü Now 」が、先週ロサンゼルスのラジオ局KISS FMの「アメリカントップ40」で、大注目曲として紹介されていました。


Skrillex and Diplo - Where Are Ü Now feat. Justin ...

 

スクリレックスの曲が同番組で流れたのは、これが初だと思います。スクリレックスはこれからもっと巨大なスターへと成長していきそうです。

 Dreaming Is Living!
 あっという間に一週間。Have a nice friday!