Dreaming Is Living

LA在住の音楽ライターが夢実現のヒントを綴ります

マリリン・モンロー

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LA時間の昨日、8月5日は、マリリン・モンローの53回目の命日でした。

「はじめまして」で少し触れましたが、私がロサンゼルスに移住したきっかけは、マリリン・モンローに憧れたからです。
10代の時に深夜のTVで彼女主演の『七年目の浮気』を見て、一目で恋に落ちました。

そして私の片思いは、今でも続いています。死んでも続くだろうと思います。
女優として、古今東西、誰にも放つことのできないオーラをまとってダイアモンドのように輝いていたマリリンの姿と、父親を知らず、母親も育児ができる状態ではなかったために、親戚の家や孤児院で育ったという彼女の生い立ちは、

当時家族のことで悩んでいた私に、言葉では言い表せないほどの希望を与えてくれました。
この世にいない人にそれだけの影響を受けるというのは、ものすごく奇妙なことだと思うけれど、マリリン・モンローに出会わなかったとしたら、今の私はありません。
そして、彼女はもういないのに、少しでも側にいたいという思いがあったから、私はロサンゼルスを住む場所に選んだのです。

 

ロサンゼルスのウエストウッドという場所にあるWestwood Village Memorial Parkに、マリリンは眠っています。
緑が美しい公園のようなこのお墓は、マリリンの他にも数々の有名人の墓碑があり、毎日のように観光客が訪れる知る人ぞ知る場所。
そして1982年以来、毎年8月5日に、マリリン・リメンバードというファンによって創設されたファンクラブ(www.MarilynRememberd.org/このHPから誰でも加入できます)が、追悼会を行っているのです。
今年も100人を超える様々な年齢層のファンが集い、マリリンが出演した映画に出ていた女優さんや、マリリンの写真家の娘さんなどがゲストとして招かれて、それぞれにマリリンに対する特別な想いを語ってくれました。
ここに来る度に、ファン一人一人の胸に宿るマリリンの存在の大きさを実感し、胸が熱くなります。

 

マリリン・モンローは、映画女優になるという夢について、こんな風に語っています。


昔よく夜のハリウッドを眺めながら、思っていたの。

私みたいにこうして一人で座って、映画スターになることを夢見ている女の子達は数えきれないほどいるはずだわって。

でも、彼女達のことは気にしない。

私は、誰よりも熱く夢を見ているから。
(I used to think as I looked out on the Hollywood night,

There must be thousands of girls sitting alone like me,

dreaming of becoming a movie star. But I'm not going to worry about them.

I'm dreaming the hardest.

 "the hardest"は、“一番一生懸命に、熱心に”、という意味ですが、悩みに悩んだ末、“誰よりも熱く”がはまるような気がしたのでこの訳にしました。中山美穂さん、インスピレーションをありがとう)
 
売れる前の彼女は、ご飯代を削って演劇クラスの授業代にしていたこともあったそうです。
セックスシンボルと呼ばれたほどの彼女の容姿は、今では普遍的なアートとなって、Tシャツやポスターや洋服のデザインとして、世界中に溢れています。だからハリウッドをドライブしていると、毎日必ずといっていいほど、マリリンの顔を見かけます。

そんな女優は今も存在しないし、これからも存在しないでしょう。
でも私は、彼女の女優としての才能と、常にさらにいい女優になろうと熱く努力していた生き様を、何よりも尊敬しています。

マリリンは偉大な女優でした。

ミュージカル映画の歌声や踊りは本当に唯一無二で素晴らしいし、コメディ映画で発揮するユーモアのセンスは、本当に見事でした。

『百万長者と結婚する方法』、『紳士は金髪がお好き』、『お熱いのがお好き』、『ショウほど素敵な商売はない』、『ナイアガラ』、『バス停留所』、名作を挙げたらきりがないですが、機会があったら、ぜひ鑑賞してみて下さい。


もし夢があるなら、誰よりも熱く、その夢を見よう。
マリリン・モンローのように。

 

Dreaming is Living!

Let's dream the hardest!!!

ニッキー・ミナージュ

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先週、テイラー・スウィフトツイッターでニッキー・ミナージュに対して謝罪をし、ちょっとしたニュースになりました。

そもそもの発端は、2015年MTVヴィデオ・ミュージック・アウォードの最も重要な賞である“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされなかったニッキー・ミナージュが、「なんでアナコンダが“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされないんだ!」という数々のファンの怒りのツイートに対する返答として、
「私が違う“種類”のアーティストだったら、アナコンダはベスト・コリオグラフ(振り付け)とヴィデオ・オブ・ザ・イヤーにもノミネートされてたはずよ」
「とてもスリムな女性を称賛するようなヴィデオだったら、“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされるんでしょうね」
とツイートをしたことでした。

 “ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされたのは、テイラー・スウィフト(feat.ケンドリック・ラマー)「バッド・ブラッド」、ビヨンセ「7/11」、エド・シーラン「シンキング・アウト・ラウド」、マーク・ロンソン(feat.ブルーノ・マーズ)「アップタウン・ファンク」、ケンドリック・ラマー「オールライト」、の5作品。

 ニッキーのツイートを見た「スリムな女性」テイラーは、自分が攻撃されたものだと思いこみ、以下のツイートをしました。

「私はこれまでずっとあなたが大好きで、応援してきたわ。女同士で争うなんて、あなたらしくない。たぶん男性アーティストの誰かが、あなたノミネーションを奪ったんじゃないかしら」

 でもニッキーは、全くテイラーのことを言っていた訳ではなかったのです。彼女はただ、「アナコンダ」が、痩せている女性とは真逆の「超グラマーな女性」を称賛するビデオだったことを指摘しただけです。

 ニッキーはテイラーに返事をしました。
「え? あなた、私のツイートちゃんと読んでないわよ。私はあなたの名前なんて一言も出してない。あなたのことは大好きなのよ。でも、この件ははっきりさせてね」

 そして、これを読んだテイラーがニッキーに謝ったのです。
「私は自分が挑まれていると思ってしまったの。私は勘違いしてしまって、誤解してしまって、間違ったことを言ってしまったわ。ごめんなさい、ニッキー」
 これを受けて、「そう言ってくれてとても嬉しいわテイラー、ありがとう♡♡♡」とニッキーが再び返事をし、二人は和解しました。

 その翌日の7月24日(金)に、「グッド・モーニング・アメリカ」という朝のニュース番組で、ニューヨークのセントラル・パークにて無料ミニコンサートを行ったニッキーは、テイラーと電話で話をして完全に仲直りしたと語りました。

「私があのツイートをした理由は、インスタグラムにも載せたんだけど、過去に“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされたヴィデオの傾向をチェックしたら、おかしなことが起こってることに気づいたからよ」

つまりニッキーは、これまでにこの賞を獲得したアーティスト達が、ニッキーとは違うタイプの「ポップ・アーティスト(ここには白人という意味も含まれていると思います)」である傾向があったことを伝えようとしていたのです。

「「アナコンダ」は私達の文化にすごく大きな影響を与えたし、それに、Vevoのヴィデオ再生回数記録を破ったのよ。だから“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にもノミネートされるべきだったと思う」

 これは本当で、「アナコンダ」が出たことで、去年アメリカでは「大きなお尻」がブームになったのです。メーガン・トレイナーの「オール・アバウト・ザット・ベース」が大ヒットしたのも、ニッキーがその下地を作ったからでした。その影響は音楽シーンにとどまらず、今年の春、「Lane Bryant」というプラスサイズ(標準よりも大きい体のこと)のブランドが、ランジェリーラインの新広告をプラスサイズのモデルのセミヌード写真と「私はエンジェルじゃない」というキャッチコピーを使って全国展開したりもしています。ニッキーの「アナコンダ」は、従来のスーパーモデル体型が一番美しいというアメリカ社会の歪んだ概念を一気に覆す社会現象を作ったのです。

「私はね、私達は(痩せている体と豊満な体の)両方の女性のイメージを表現するべきだと思うの。一方だけがもてはやされる社会はおかしいと思う。それによって、すでに自信がない女性達が、もっと自信をなくしてしまうわ」

アナコンダ」が“ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”にノミネートされなかったのは、個人的にはニッキーの体型とヴィデオの内容よりも、あまりにも卑猥すぎる歌詞(「俺のアナコンダ(訳は書けないので想像してね)はデカ尻じゃなきゃやりたくねー」という男性の声で始まり、ニッキーもFuxkやBitxhを連発!)にあったのだろうと推測していますが、それでもこの曲が社会に与えた多大な影響を考えると、“女性ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”と“ヒップ・ホップ・ヴィデオ・オブ・ザ・イヤー”の2部門のノミネートだけでは、過小評価だと私も思います。


Nicki Minaj - Anaconda - YouTube


ニッキー・ミナージュの夢は、何だと思いますか? 
ニッキーが、あるTVドキュメンタリー番組で宣言したことなのですが、こんな夢を語る女性アーティストを見たのは史上初でした。

「私は私の帝国(エンパイア)を築きたいの」

 帝国だよ! 世界一のラッパーになりたい、とかじゃなくて、帝国築いちゃうんですよ。このスケールの大きさ。野心の塊のようなコメント。素晴らしいです。 
「エンパイア」というのはブラックミュージックのアーティストが良く使う言葉で、同名のドラマが去年大ヒットしました。音楽ビジネスのみならず様々なビジネスを展開し、一つの国を築く位のビジネス王になるという意味です。それを達成したアーティストの筆頭が、ビヨンセの夫、ジェイ・Z。彼は現在ロック・ネイション、ロック・ネイション・スポーツ、スター・ロックのCEOとしてジェイ・Z帝国を築いています。

「男達がやれているのに、なんで女のあたしがやっちゃいけないの、あたしはやるわよ」

 現代は男女平等になったとか思っている人もいるかもしれないけれど、実情はまだまだ男性が女性よりも優遇されていて、ビジネスでもより成功しやすい状況にある。
その分かりやすい縮図がヒップホップ界で、ヒップホップは他の音楽ジャンルと比べると、いまだに非常に男社会。それはヒップホップという音楽が、攻撃的だったり、挑発的だったり、過剰に性的で時に下品だったりすることにも関係しているのだと思いますが、「なんでヒップホップは男のMCばっかりなのかなあ、リル・キムミッシー・エリオット以降、いい女性MCが出て来ないのはなんでだろう」と長年思っていたところ、2010年にいきなり登場したのがニッキー・ミナージュでした。

 女性ラッパーというポジションは大きな需要があっただけに、ニッキーはポップからR&Bまで様々なアーティストの曲でフィーチャーされまくり、それらの曲と自分自身のシングルが『ビルボード』の全米シングルチャートで同時に7曲ランクインされるという記録を作って、一気にトップクラスのアーティストに登り詰めました。当時のニッキーはピンクのカツラとガン黒ギャルのようなメイクがトレードマークで、ちょっとゲテモノ扱いされていた面もあったけれど、あれはセクシーさを売りにせずに男社会でのし上がって行くためのニッキーの戦略だったのだと思います。
 そして今、30代になった彼女は、完全にナチュラルメイクで、髪も服も黒で統一し、大人のセクシー路線に移行。3枚目となる新作『ピンクプリント』からは、全米シングルチャート2位の「アナコンダ」に続いて「オンリー(feat.ドレイク&リル・ウェイン)」、「ザ・ナイト・イズ・スティル・ヤング」、「フィール・マイセルフ(feat.ビヨンセ)」とシングルヒットを連発して絶好調。現在は全米アリーナ・ツアーに乗り出しています。彼女は音楽ビジネス以外にも、お酒(Myxモスカードリンク)や香水(新作ピンクプリントは9月発売)といったサイドビジネスを成功させ、映画女優としても活躍し、確実に「ニッキー帝国」を築きつつあります。

 男だけでなく何者も怖れないような圧倒的な強さを見せながらも、『ピンクプリント』では別れた男性を想う弱い面をさらけ出す切ない曲もこなしていて、ふとした時にみせる笑顔がすごくキュートで、女性として本当に本当に魅力的なニッキー・ミナージュ。私が今、誰よりも敬愛しているアーティストです。

 冒頭の写真は、6月末にステープルズ・センターで公演を行った時のもの。18000人の観客を総立ちで熱狂させ続ける最高のショウを披露してくれました。
 これまで2度の来日公演を行っているニッキー・ミナージュですが、ちゃんと曲を聴いたことがないという人も多いのではないでしょうか。
 ニッキー・ミナージュなしに現代の洋楽は語れないぐらい大きな存在なので、ぜひYoutubeで色々聴いてみて下さい。

 あまりに好きすぎて長い記事になってしまいましたが、読んで下さってありがとう。

Dreaming is Living!
Keep on dreaming!!

ネイト・ルイス(from FUN.)

ぼーっとしてたらあっという間に7月半ばになっちゃった……。
日本はそろそろ音楽フェス・シーズンですね! 
一度に様々なアーティストが見られるフェスはアメリカでも大人気ですが、近年の日本のフェスの充実っぷりはものすごく羨ましいです。

 

今日の記事は、今月末のFUJI ROCK FESTIVALに出演する予定のネイト・ルイスです。
ネイトは「伝説のヤングマン〜ウィー・アー・ヤング」でグラミー賞を受賞したバンド、ファンのフロントマン。
ピンクとのデュエット曲「ジャスト・ギヴ・ミー・ア・リーズン」も大ヒットした現代を代表するシンガーソングライターの一人です。

 そんな彼が、先月初のソロ・アルバム『グランド・ロマンティック』を発表。現在はセカンド・シングルの「アーハ」がヒット中。


Nate Ruess: AhHa (Visualizer Video) - YouTube

 

『グランド・ロマンティック』発売前に、ロサンゼルスの高級住宅地にあるネイトの素敵な自宅にて、『インロック』の取材を行いました。
その時に彼は、たまたまちょうど私が次に書きたいなあと思っていたことを、ばっちりコメントしてくれたのです。
それは、
負けず嫌いは夢を叶える
ということ。

夢を持っていると、それをつぶしにかかる人に出くわすことが多々あります。
その人はその夢を聞いて、「あなたには無理だよ」と言うのです。
別に悪意はなく、逆によかれと思ってアドバイスしている人もいるのでしょうが、
そういう人達の言葉は、
全て無意味です。


例えば歌手になりたかったとして、音楽の先生に「あなたには向いていない」と言われたとする。
でも、音楽の先生はあなたではありません。

あなたの夢を知っているのは、あなただけです。
人が夢を持つ時、例えばそれが仕事だったとしたら、それはあなたが好きだからやりたいこと。
好きになる、ということはその時点ですでにそれが得意だということです。
たとえどんなに音痴だったとしても、ヘタウマのロックとかパンクとか、歌手になる道はいくらでもあります。

ちなみに私が尊敬するのアーティストの一人がオジー・オズボーンなのですが、彼の声はむちゃくちゃヘン。

  
それが先生であれ、先輩であれ、親であれ、あなたが成功者だと思っている人であれ、
彼らが「あなたには無理だよ」という時、多くの場合、

彼らが「私にはそんな大それたことは無理だ」と思っているから、
それをあなたに教えようとするのです。
たとえば私がアメリカに移住したいと言った時、私は親から猛反対を受けましたが、
それは親自身に、「一人でアメリカで生活することなんて不可能」という思いがあったからです(他にも色々あったとは思うけど)。

 あなたは、彼らではありません。

  

そして、グラミー賞を獲得したネイトですら、「無理だよ」と言われたことがあったのです。

「子供の頃、「お前は歌えない」って言われる度に、腹の中で喜んでた。

僕は歌えるって分かってたから。
それに僕は競争好きな人間だから、「お前にはできない」って言われると、

全力をかけてできるってことを見せようとするんだよ。
でも、僕はラッキーだった。音楽をすごく愛していて、アーティストになりたいってことも分かってた。音楽を愛しすぎていたから、諦めなかった。
誰かに一度「お前にそれはやれない」って言われたぐらいで、諦めることなんかできないよ

ネイトは、誰かに「歌えない」と言われる度に、自分の車でドライブしながら色々な曲に合わせて歌の特訓をしたのだそうです。
それでも彼は、20代半ばまで自分の声が好きになれなかったのだとか。
そして今回のソロ・アルバムを完成させて初めて、自分の声が大好きになれたと語ってくれました。

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  誰かに夢を否定されたら、それをバネにして、

  さらに夢に向かって前進しましょう

 

ファンでもメインソングライターは彼なので、『グランド・ロマンティック』は、すでにファンが好きな人にとってはたまらないアルバムだと思います。

ファンを知らなかった人も、気になったらチェックしてみて下さいね。

 

Dreaming is Living!

Enjoy this wonderful summer season!

 

シェール

 それを言われてしまったら、もう聞くことないです。
取材中、そう思う答えがあります。
でも多くのスターは、大物であればあるほど、「成功した秘訣」を聞かれると同じことを言うのです。

 

私はただ、ラッキーだった

 この答えを聞いて私が一番驚いたのは、ハリウッド女優としても成功しているシェールです。

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 シェールは2013年の9月に、なんと12年ぶりの新作『クローサー・トゥ・ザ・トゥルース』を発表。
日本盤の発売前にTV取材の通訳をしたのですが、
当時60代後半のシェールは、美しい顔に栄える鮮やかなオレンジ色のロングヘアーで、大スターのオーラで輝いていました。
セクシーで貫禄満点のディーバを勝手にイメージしていたのですが、
独特の優しい雰囲気を持った人で、時折少女のような愛らしい面も見せてくれて、私の緊張を解いてくれました。

 取材当時、60年代から2000年代までコンスタントにトップ5入りするアルバムを発表してきたのは、全世界で彼女ただ一人。
 その長く巨大な成功の秘訣を、シェールは
「全然、分からないのよ。本当に、ラッキーだったんだと思うわ。ある程度才能も必要だろうけれど、それ以上に運よ
 と言い切りました。

 いやいや、あなたのラッキーはとんでもないレベルのラッキーですね!

 でも彼女は、心からそう思っているのです。
 そして、『クローサー・トゥ・ザ・トゥルース』は全米アルバムチャート初登場3位を達成。彼女は2010年代にもアルバムをトップ5入りさせて、誰にも手の届かない自己の記録を更新しました。
 
 かつての私は、「幸運だったから」という答えを聞く度に、

「自分の力だけでは達成できなかったと謙遜しているのだな、いい人だ」と解釈していたのですが、いつしか、

謙遜ではなくて、本当に幸運だと思っている
そして実際に、その人はとても幸運に恵まれている
ということに気づきました。

 

 シェールは華々しいばかりの人生を歩んで来た人ではないんですよ。子供の頃からありえないほど波瀾万丈でした。そして、ありえないほど幸運だったのです。
 
 冒頭の写真は、2014年夏のロサンゼルス公演時のもの。18000人収容のステープルズ・センターが何世代にも渡るファンで満杯でした。
 シェールの声とパフォーマンスは人間国宝級なので、近々日本の地でショウをやっていただけることを願っています。


Cher - Believe - YouTube

運というのは、目に見えない不確かなもの。
でも、面白いことに、「運がいい」という概念は、世界中の人々に通用します。
 目に見えないから、運の良し悪しは、起こっていることに目を向けた自分が判断して決めている。

それを思うと、考え方次第で、誰でも「ラッキーな人」になれそうですね。
 
Dreaming is Living!
Have a LUCKY weekend!

 

Father's Day

 

 父の日や母の日が近づくと、私は微妙な気分になる。当日は、あまり外に出ない。

 離婚率はバカ高だけど、離婚しても家族を大事にする(あるいは家族を大事にするために離婚する)アメリカは、母の日や父の日はここぞとばかりに、みんなでランチやディナーに出かける。

 メジャーな母の日の方が人の出が多いけど、父の日もやっぱり増える。

 両親が揃っている人は、親のいる人と結婚すると、さらに親が増える。お祝いは一回だけじゃなくなる。


私が母に会うのは数年に一度、父とは交流がない。
父の日に父に何かをしてあげたのは、小学生までだったのではないかと思う。
感謝は、伝えなければ伝わらない。
父もまた、父の日が近づく度に、微妙な気持ちになっていることだろう。

 

それでも私の中で、いいお父さんを求める気持ちは子供の頃からずっとあって、
いつか義理のお父さんができるだろう、いい人であればいいなと

何の疑問も持たずに思っていた。

今でも結婚する可能性はあるが、相手にはお父さんがいないかもしれないし、

いたとしても自分のお父さんにはなりえない。それが理解できる年になった。
結局、私が夢見ていたお父さんは、これからも存在しない(ちなみに憧れのお父さん像はシュワちゃん。超強そうでしょ)。
 

何が書きたかったんだか分からなくなってしまった。

それでもいいんだ、ってことかな。

 

私はたまたまそういう人生を生きていて、父もたまたまそういう人生になっただけ。

 

夢には色々な形があって、

「自分がこうなりたい」という夢は諦めなければ叶うけれど、

「あの人にこうなって欲しい」とかいう夢は、叶わないこともある。

たぶん、それが本当の意味での自分の夢じゃないから。

 

あなたの夢は、あなたの夢で、
他人のことは変えられない。
そういうことなのかな、と思ってます。

 
Dreaming is Living!
….and Big Thanks to all great dads on this planet!

 

ペンタトニックス

 今月16日まで、初の日本ツアーを行っているペンタトニックス。ビートボックスとベースまで声で出す驚異的なアカペラ・グループで、オリジナルの曲から斬新なアレンジのカバー曲まで驚きの素晴らしいハーモニーを聞かせてくれるのですが、ライブだと本当にその凄さが見えて、完全にノックアウトされます。

 洋楽は歌詞がダイレクトに耳に入ってこないところがハンデになる時もあるけれど、ペンタトニックスはそういう点を超越してて、とにかくサウンドに圧倒される。すでに去年サマーソニック・フェスやTV番組に出演していて日本でも大人気のようですが、今回のツアー後には、さらにその凄さが広まりそう。


 
 今日の記事は、ペンタトニックスがいかに日本を好きでいてくれてるかというお話。


[Official Video] Rather Be - Pentatonix (Clean ...


 (左から)アヴィ、カースティ、スコット、ミッチ、ケヴィンの5人はあまりに日本が好きで、「あなたといると、他にいたい場所なんてない」という歌詞のカバー曲「ラザー・ビー」のPVを、日本の上野アメ横で撮影してくれました。

 日本デビュー直前の初のTV取材は彼らが住んでいるロサンゼルスで行われたのですが、5人は「日本に行くのが夢だった」と目をキラキラさせながら語ってくれたのです。
 Youtubeが誕生してからは、明らかに日本のカルチャー通のアーティストも増えていますが、それでもペンタトニックスほど日本にはまっているグループには会ったことがありませんでした。

 たとえばカースティは大のピカチュウ好きで、ピカチュウやマンガの話になると声のトーンが上がるのです。

 「セーラームーン」とか、「フルーツバスケット」とか、面白い少女漫画が大好きなの!」とのこと。

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  ハローキティが好きという女性アーティストは数あれど、ピカチュウ好きは新しい! 
 すでにお店が出せるほど本国のファンにピカチュウグッズをもらっていたらしいカースティですが、2014年のサマーソニック出演で日本のファンに大量のピカチュウの贈り物をもらったそう。去年の冬、クリスマス・アルバムの発売前に2度目の取材をした時、「全部お気に入り」と大喜びでした。

 カースティとミッチとスコットは高校時代からの親友で、3人とも大の日本好き。あとから加わったアヴィも暇さえあれば日本の漫画ばかり読んでいるそうで、初めは日本に詳しくなかったケヴィンも、初来日後はすっかり日本ののファンになってました。

以下は彼らの一度目の来日後の感想。
ミッチ&カースティ「日本は大好き!」
スコット「僕たちは日本にぞっこんだよ」
ミッチ「まず、日本のファンは世界一熱狂的だよ!すごく熱心で、大興奮してくれて、それにすごく優しくて」
スコット「今までに行った中で一番好きな国は? って聞かれる度に、僕たちは日本って言ってるよ。ここだけの話だけど(笑)本当に、素晴らしかったよ」
カースティ「ずっと行くのが夢で、素晴らしい場所だろうって思っていた日本に行けて、そこで皆にすごく歓待してもらって、最高に楽しめて、素晴らしかったわ。幸せだった」
ケヴィン「日本は僕たちにとって、一番のお気に入りの場所になったよ。すごく多様で面白い文化があって、最高に楽しかった。それから日本食!最高だった。焼き鳥も、そばも、うどんも美味しかった!」

 日本に行くのが夢だったなんて言ってもらうと、単純に嬉しいですよね。
 今回のツアーでも、日本のファンの皆さんに大歓待されて、いい夢を見ていることでしょう。
 歌詞が理解できないハンデのことだけれど、ミッチは高校時代Jロックを耳コピで歌っていたぐらいの耳の持ち主で、
他のメンバーもアニメで聞き慣れているからか、日本語の挨拶や「皆ダイスキ!」はばっちりの発音なので、将来的に日本語のメロディを歌ってくれる日も夢じゃないかも。

 

Dreaming is Living!

ロサンゼルスに梅雨はないんですが、

6月は曇り空が多くて、毎日眠いのです……。

そんな理由でご無沙汰でしたが、See you soon!

夢は諦めてもOK

 こんなタイトルのブラグをやっていると私がこれまで全ての夢を叶えてきたみたいですが、叶わなかった夢、諦めちゃった夢も同じぐらいあります。

 なんといっても次に食べたいものも夢として考える私なので、一杯あります。このブログを始めたのも、これから叶えたい大きな夢がいくつかあって、大きすぎて挫けそうになることが多々あるので、そんな自分を励ましたいという思いからでした。

 一つの夢は、アメリカに移住をしたいという夢を持つ前から持っていた夢で、叶うまでは死ぬわけにはいかないとすら思っている夢です。

 でも、30年以上願い続けて、まだ叶っていません。過去5年ぐらい特にその夢に集中して妄想に妄想を重ねてイメージをふくらませ、行動して努力もしてきましたが、叶っていません。

 夢が叶うタイミングは自分には決められない、そう思ってはいるものの、超本気の夢であるだけになかなか近づかないと段々辛くなってきて「もしかしたらこの夢にしがみついてる私が悪いんじゃないか、あれは私の天職じゃないんじゃないか、そもそもなんでこの夢が叶えられると思ったんだろう」、という黒い雲のような思いが心を覆い始めます。 そうすると、当然、落ち込みます(落ち込んだ時、私は丸一日ふて寝します)。それでも私はこの夢にしがみつきたくて、しがみついています。

 諦めなければ、夢は必ず叶う、それは本当のことだから。

 でも今は、辛くなっちゃったら、何かが違うかも、と思ったら、手放すのはありだと思っています。一回完全に諦めてしまうのも、ありだと思うんです。

 夢は、辛い気持ちで見るものではないと思うから。楽しいから見るものだと思うから。 どんな風に楽しいかっていうと、昔の『ドラえもん』の主題歌がいい例です。「あんなこといいな、できたらいいな、あんな夢こんな夢いっぱいあるけど♪」。このノリです。 辛いなら、今見たい夢じゃないんじゃないのと思うんです。


 夢のいいところは、「完全に自分のもの」であるという点です。本当は人生のあらゆることが完全に自分のものであるはずだと思うのですが、他の人と関わりながら社会で生きて行く限り、完全に自分のコントロールが及ばないことは沢山出てきます。でもそんな中でも、夢だけは、他の誰にも手を出せない「自分の創造物」であると思うのです。

 自分が作るものなのだから、自分で好きにできる。好きにできるということは、夢を変えてもいいし、諦めてもいいし、一旦手放した夢をまた持ってもいいのです。

 あなたの夢なのだから、あなたが好きにすればいい。諦めたっていいんです。
 そして諦めるとしても、自分を責めないこと。

 他の誰の夢でもなく自分の夢なのだから、それに関して何をしようが、誰もあなたを責めません。

 一旦手放したからって、夢が叶う力が弱くなるとは私は思いません。叶うタイミングが変わるだけ。あるいは完全に諦めて、新しい夢を見ることにしたっていい。

 完全に自分のものである夢は、完全に自由なんです。

 夢が大きければ大きいほど、落ち込むこともでてくるかもしれない。そんな時は開き直って、自由に楽しく夢とつきあっていこう、と思うのです。

 

Dreaming is Living!

今日から6月ですね。ワクワクで一杯の月になりますように!